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根保証取引を確定させる場合はどんなときか

事業者カードローンにおける根保証の確定とはなにか。また、どんな場合に確定するのか。

事業者カードローンにおける根保証取引は、取扱金融機関および借入人にとって特段の事由が生じない限り、当該根保証取引は単純に期間の延長という方法で更新されていくことになろう。しかし、当事者双方または借入人において事業者カードローン取引を継続しがたい事由が発生した場合は、カードローン取引に係る貸越を以後発生させないこととし、取引から生じていた残債務は確定させ、これを被保証債務の元本とすることになる。このことを根保証の確定という。

考え方としては、根抵当権の確定などと同じ発想に基づくものである。したがって、根保証が確定すると、借入人は返済期日までに残債務を一括返済するか、あるいは保証条件変更手続により新たに最終返済期日および返済方法を定めるなどして当該確定債務を返済していくことになる。なお、それらいずれの方法もとられない場合は、金融機関は確定債務を元本として、信用保証協会へ代位弁済の請求を行うこととなる。

根保証を更新しないなど3つの事由
事業者カードローンは、保証極度額・保証期間を定めた限定根保証であるが、次のいずれかの事由が発生した場合には、根保証取引を確定させ、かつ確定事由の発生により当該根保証取引確定時までに発生している貸越金残額を被保証債務の元本として確定させることになる。

①カードローン根保証を更新しない場合

②事業者カードローン当座貸越契約が解約その他の事由で終了した場合

③被保証人につき期限の利益喪失事由が生じた場合

以上3点について、それぞれの事由の留意点をあげると、①の場合は、借入人たる中小企業者、取扱金融機関の一方または双方が、更新に際し取引の継続を希望しない場合である。②の事由は、与信取引を継続しがたいような事由が生じた場合や、契約の当事者の一方または双方が貸越契約を解約して取引を終了させたような場合は、根保証債務も確定するということである。③の事由については、例えば、借入人について銀行取引約定書上の期限の利益喪失事由が発生し、借入人の当座貸越債務について支払事由が生じているような場合のことをいう。

これら3つの確定事由のいずれかが発生すると、根保証取引は終了し、その時までに発生している貸越債務額(被保証債務額)が確定し、以後のカードローン取引による新たな貸越債務は発生しないことになる。カードローン根保証が確定した場合、借入人(被保証人)は貸越債務残額の一括返済を行わなければならないが、借入人の事情によっては保証条件変更手続により新たに最終返済期日、返済方法を定めることもできる。しかし、このような場合にあっては、カード等の利用はできないことは当然で、確定した貸越金残額を被保証債務の元本として、返済していかなくてはならない。万一、返済等が不能の場合、この被保証債務を元本として、代位弁済することになる。